「タナクリームに顔料などを混ぜ着色して施工した際に、色ムラが出てしまうがどうしたらいいか」というご質問をいただくことがあります。

結論から申し上げますと、「タナクリームで着色施工した場合、色ムラが生じやすく」なります

 

「色ムラ」は、漆喰(タナクリーム)の特性です

 

タナクリームは、「消石灰を主成分とした漆喰」です。

漆喰の特性として、着色して仕上げた場合に色ムラが発生しやすいことが挙げられます。

これは、漆喰が空気中の二酸化炭素との化学反応によって硬化していく過程において、乾燥速度やコテの圧力差によって起こる自然現象です。

化学物質で強制的に固めてしまうような壁材ではこのような事象はほとんど起こりません。タナクリームで色ムラが生じやすいのは、シンプルな自然素材を使った製品であることの証明でもあります。

もし色ムラが発生したとしても硬化していくにつれて目立たなくなることもありますし、タナクリームや漆喰建材の色ムラは、自然素材ならではの味として経年の変化も含めてお楽しみいただければ幸いです。

 

色ムラ特性を利用した特殊な仕上げもあります

 

「イタリア磨き」の技法

漆喰の仕上げの中には色ムラ特性をあえて活かした「イタリア磨き」と言われる技法があります。

「イタリア磨き」とは、古くから大理石を使った建築が高級とされたヨーロッパにおいて、大理石産出が少なかったイタリアで考案された大理石調漆喰仕上げです。

タナクリーム#200オリジナルを使用すれば、比較的容易に独特の陰影を醸し出す「イタリア磨き」を施工できます。

 

 

 

ワークショップで人気の「漆喰ボール」作り

 

 

大人も子供の夢中になってしまう、漆喰ボール作り。実はこれも漆喰の色ムラ特性を利用したものなのです。

もちろん、必要材料は弊社販売サイトにて販売中!! ⇒ 教材用消石灰 2kg

 

 

色ムラは、自然素材を使ったタナクリームでは、生じやすいものです。それを「味」としてとらえ練り上げられた技法もあります。

「着色施工時の色ムラ」に関しては、あらかじめご理解の上、お使いいただくことをお願い申し上げます。

 

 

 

[執筆:スタッフI]